テルミン制作紀行
made by K.W / 2006.5.31 - 6.7
(日記で書いていたのをほとんどまとめただけのページです)
みなさんテルミンという電子楽器をご存知ですか。
アンテナに手をかざすと“幽霊の登場シーン”みたいな音が出るという代物が存在するのです。
値段はだいたい4万円くらいするので、自分で部品とか基盤とか買ってきて
作ったほうが安い(だいたい2000〜3000円)ので自作する事にしました。
私は中学校の技術のクラスで、電話を作るという課題があって、
いくら回路図通りに作っても話しは出来なかった。私は“見た通りの物を同じように作る”
のがとても苦手なのだ。別の紙に数字を書き写すという作業も、必ずどこか間違っている。
そんな私が出来るのか。
※トランジスタとか半固定抵抗とかいう部品名が出ていますので
よく分からない方は写真とかなんとなく眺めて頂きたいと思います。
参考にさせて頂いていたpyaさんのサイトです。お世話になりました。
http://www2.osk.3web.ne.jp/~pya/pya/music/theremin2/index.html
2006/5/31
仙台市地下鉄富沢駅から6分くらい歩くと、電器部品屋(梅澤無線というお店です)の店内に入った。きっと店長のオヤジなんかが居たりして「何アンタ、そういうのも知らないのに作ろうとしてんの」とかきつい事を言われ、落ちこんで帰ってくるんじゃないかとか考えた。しかしそんな事はなかった。しかも店員は全員女性であった。 pyaさんのサイトに載っていた写真付きの部品表を印刷した紙を持っていったのだが、結局、部品選びに1時間かかった。店員の方にも教えてもらったのだが、同じ形状の部品がなく適当に代用品を買った。220μF/10V の変わりに 220μF/16Vでも良いのだろうか。そういう基本的な電子知識が全くないのだ。 なんとか全部買い終え、家に戻って部品をひとつひとつチェックした。「抵抗」「電解コンデンサ」「ボリュームつまみ」2つ。あれ、1つが違う。これは違う奴だ。とりあえず、今日は作れない。後日、交換しに行こうと思っています。この部品が交換出来るか不安で不安で、2年前から寝てません。 |
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ひとくちメモ
※コイルは「インダクター」という名前で売っている場合があります。 |
2006/6/1
昨日と同じように、また梅澤無線さんに行って間違っていた部品を無事に交換してもらいました。これで寝れる。このせいで10年間、一睡も眠れませんでした。 |
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2006/6/2
■ テルミン制作紀行
#1 のっけから基盤をうらおもて逆で作業していた。どうりではんだづけが全く付かないと思った。もちろんぐちゃぐちゃになって、挫折も経験しました。なんて手先が不器用なんだ。こういう緻密な工場などでの作業が出来る人を尊敬します。 そして結局なんとか頑張って、右記の写真のように出来た。まだ全体の10パーセントしか出来ていません。完成まで1年くらいかかりそうです(普通は数日で出来るようです)。 どなたかの自作テルミンサイトで「無職になったので暇だからテルミンでも作ろう」と書いてありました。私も無職です。ひょっとしたら無職はテルミンに惹かれていく傾向があるのかもしれません。こんな時くらいしか時間がないのでやってみよう。でも「こんな時」が一生続きませんように。 |
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2006/6/3
■ テルミン制作紀行 #2 だいたい30パーセントくらい出来ました。さす穴を間違えてばかりです。あと、基盤の文字列に不可解発生。良く見るとZとaの間に空白の列があります。みなさんも気を付けたほうが良いです。 |
2006/6/5
■テルミン制作紀行
#3 本当に「お化けサウンド」が奏でられるのだろうか。手をかざすと電動パネルが沸き上がる懐かしの「コブラトップ」を制作中です(嘘です)。 80%くらい完成。しかし今日はショッキング大事件が大発生した。トランジスタの取りつけ位置を間違えた。ここまでやってきて、何でこんなミスを… しょうがないのでムリムリ、ペンチでひっぺがえして、取り外した。もう使いものにならないので、夕方イオンに行く途中に部品屋に寄って、また部品を買ってきた。 今の所の不安
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2006/6/6
■ テルミン制作紀行 #4 昨日の写真が見れなかったようです。大変迷惑をかけてしまいました。またこんな事があったら「写真が見れねーんだよ!」等といった罵倒をお願いします。 今日もテルミン制作をしました。ひとつひとつの回路をテスターで測って、ちゃんと電流が流れているか調べた。 * * * とりあえず完成した。そして電池を入れて電源ON。何も音が出ない。原因は分からない。
今、いろいろ配線を動かしてみたら、そこに付けていたはんだも一緒に動いた。はんだが取れていたのだ!これからもう寝るので、明日、付けてみよう。これでダメなら私は明日、総理大臣になります。 |
2006/6/7
■ テルミン紀行 #5 音が出ない。シーン。その代わりに、はんだをつけたあたりをペンチで触るとブチブチとノイズが出る。もうそういう楽器にしよう。 色々テスターで調べていたら、電流がつながっていない所を発見!そこをはんだで付けて、電源ON!ならない… スイッチのつけかた(私が買ったのは5本も足がある)が参考ページとは違うようなので、父に聞いてみたら“テスターを使ってスイッチの足の電流の流れを見る”というアイデアを知った。そして調べてスイッチを把握し、準備は万全。そしてまた電源ON!何も鳴らない… アンテナに触ってみると、かぼそい高音ちょっとが出る。 触ると音が鳴るテルミン。つよく握ると音が高くなる。これはおかしい。 もう何が悪いのか分からない。調整ボリュームや半固定抵抗のつまみをまわしてもそんなに変わらない。もうあきらめモードになりつつ、インターネットをしました。 また気を取りなおして、調整ボリュームについている導線を動かしたら、あらまぁ音が出た!!(さっきは接触が良くなかったからか) * * * 「ふるさと」を演奏してみました。 * * * これからケースに組みこんで、「楽器」に仕上げたいと思います。とりあえずここまで来れたのは両親、姉、レコード会社のスタッフ、親愛なる友人たち、そして読んで下さっている皆様のおかげで受賞する事で来ました(グラミー賞をイメージ)。 |
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2006/6/7 午後
■ テルミン紀行
#6 〜最終回 ようやく箱にいれて完成しました。イオンショッピングセンター内のダイソー100円ショップで買ったプラスチックのCDケースを、ドリルで穴をあけました。ドリル専門家の実父と共同作業。やはり色んな人の助けで私はここまで来れました。 * * * テルミンとはこのようにアンテナに手を近づけると音が鳴る楽器です。 |
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まとめ とにかく完成した。こんな私にでも出来ました。何がすごいかというと、なんの変哲もない部品や基盤らだったのに、“音が出る機械”に変化させたという事です。何もなかった所からの、ある物制作。 * * * 制作成功のポイント
* * * やっと完成ということで、全国のキャバレーを回りたい。テルミンが演奏できるホストへ転身です。 |
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